Craftsmanship

クラフツマンシップ

月に100台のスピーカーを生産するメーカーがあるそうです。生産量をさらに上げるなら、従業員の割当を増やすことになるのでしょう。真実を愛するデンマーク人によっては、これはホラーのシナリオです。我々ディナウディオでは年に限定された量のスピーカーしか作りません。それは過去20年以上にわたる経験から得られたクオリティの限界に基づいて行われています。我々多くのスタッフと熟練したクラフツマンはその半分以上の期間をともに働いてきました。これを普通の企業だという人はいないでしょう。ディナウディオでエンクロージャーを作るクラフツマンは、すべて高度な技術を持つ家具職人です。この人々が最後に“アセンブリー・ライン”を聞いたのは学校にいるときでした。

工場で

我々の工場には、5秒毎にできあがったエンクロージャーを吐き出すような機械はありません。代わりにクヌ-ド・エリック・ヴェーバーが1台のコンシークエンスにつき3日かけて切断し切削し、化粧板を張る加工を行っています(天気がよければコンター1.8を半日分加工します)。いずれにしろ彼は自分ができることを知っているのです。そして彼の作るスピーカーは、それが作られる高価な木材と同じくらいユニークで価値あるものとなります。

われわれが木材に払う注意は並のものではありません。キャビネットの化粧板はずべて、デンマーク伝統の家具作りの技術で鍛えられたマスター・クラフツマンによってハンド・セレクトされます。そしてスピーカーはペア毎に一人のマスター・クラフツマンがアセンブリーから最終組み立て、仕上げの全行程を通して最初から最後まで担当します。個々のペアは1枚の化粧板から作られ、このため木目のマッチングがすべて保証されているのです。

遅いことはいいことだ

大量生産の原理は信じられない合理化効果、印象的なコスト削減、息を飲むような利益の極大化を約束します。多くの企業はこれを愛します。我々は、しかし大量生産に対して複雑な感情を持っています。

ディナウディオのトゥイーターD-28はその性能の高さで伝説となってきましたが、17年以上も生産を続けてきながらなお製造に32分を要します。競合メーカーの中には必ずしも同等とはいえないモデルを2.4分で作るところもあるでしょう(技術的に重要な部分である梱包も含めて)。

そこでわが従業員は残りの29.6分に何をしているのかという疑問が起こってくるのは当然です。いいえ、彼等は働いているのです。詳細にディテールに注意を払いその仕事に専念しているのです。ウーファー(我々は45分、他のメーカーでは3分)を作っている同僚達とまったく変わりはありません。

全身が耳

訓練を積んだ耳は、100人のエンジニア以上のものを聴き分けます。ですからニューモデルの最初の製品を立ち上げる直前直後には、周波数レスポンスとインピーダンス・カーブを測定(極めて厳しい許容度です)した後に、すべてのスピーカーを3時間はかかるリスニング・テストに送り込んで“レファレンス”を確立するのです。真実は美しいものです。特にそれを証明することができるならばなおさらです。そこで我々はすべてのスピーカー個々の測定記録を有名なスカンデルボルグの金庫に保管します。あらゆるデータおよび結果とともに、エリック・ニールセンとマネージング・ディレクターのサインが施されています。クオリティに対する番外の保証です。


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研究機関 信頼の技術 キャビネット 職人の技 技術環境 徹底した品質管理 卓越した耐久性 原音の忠実再生