Cabinets

キャビネット
いかに設計が優れているとはいっても、それは外から見ることはできません。真実というものが、例えば美人と同じで内面から来るものであるとしても、ある種の外側への表現はやはり必要です。それは我々のスピーカーに明らかで、長年にわたって設計・開発に費やした労力の結果は美しいウッドの衣裳に包まれています。

ディナウディオではナチュラル・ウッドに匹敵する美しい素材はほとんどないということを知っています。このためコンター・シリーズにはすべて広範なベニヤ材の中から木目を丁寧に揃えて選び出したハンドクラフトによる秀麗な仕上げウッド・キャビネットを採用しています。もちろん最終的な仕上げの選択はブナ、バーズアイメープル、ブラックアッシュ、チェリー、ローズウッド、ウォールナット、ブラックまたはホワイトのラッカー塗装などお好み次第ですが、決めるまでには少々時間がかかるかもっしません。

こういうわけで我々は、もしスピーカーに尋けばこうしてほしいというだろうと思われるとおりにエンクロージャーを作っています。そしてそれがまさにわがデザイン部門の達成しようとしていることなのです(このデザイン部門はフレデリック・リックマンによる運営です。リックマンの技術的な名声は、スカンデルボルグ市の枠を遥かに越えて広がっています)。

有名なコンター・シリーズのキャビネットは、厚い多層多分割のMDFサンドイッチ構造を採用しています。平たくいえば箱の中に箱が入った形です。内部はキャビネットのカラレーションを起こさないような位置関係を選んで、支柱による補強を行っています。

構造的な強度の確保と共振の低減を図るため、各コーナーと支柱には精密な切削加工技術によって組み立てを行い、またさらに調整桟によって補強しています。

空気の圧力と速度のさまざまな現象を入念に観察することによって、ディナウディオのエンジニアはユニットから通常エンクロージャーに与えるエネルギーをほぼ全面的に回避することが可能になりました。これによってキャビネット関連のカラレーションを避けることができます。またサイド・パネルもビチューメン・ベースの化合物で内部からダンピングされ、有害なレスポンス・ピークによる共振をいっそう効果的に抑えています。さらにウーファーは側壁に重なるように取り付けられ、カラレーションを排除しながらバッフルの強度を根本的に高めています。

目は聴くこともできるのです。形とデザインの法則は、音響法則と同じくらい普遍的かつ不朽です。本当の美人は一時的な流行とは無縁であると我々は考えます。なぜなら本当の美人はまぶしくもなければアグレッシブでもない、シンプルで奥ゆかしいものだからなのです。


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研究機関 信頼の技術 キャビネット 職人の技 技術環境 徹底した品質管理 卓越した耐久性 原音の忠実再生