Engineering
エンジニアリング
ディナウディオを聴いたことのない人が多ければ多いほど私達は幸福です、というのは確かに謙遜です。ちょうどデンマーク的信頼を維持するための保健薬のようなものかもしれません。いずれにしろここでの目的なエンジニアのモニュメントを作ることではありません。音楽のそれなのです。デンマークにはモニュメントはほとんどありません。デンマーク人は平和な民族ですから。力は質から来るのです。
トゥイーター
わが先進のソフトドーム・トゥイーターは、無制限のダイナミックスとリニアな周波数レスポンスを実現すべく設計されています。そのユニットは厳格に管理された条件下で特質を生かした布製ドームから作られ、ドームからリング部分へ周波数を滑らかに変化させるのに効果的です。従来の設計では振動板のエッジとユニットの外縁が逆相で動作し、高域では出力を打ち消し合ってしまいます。
ディナウディオではこの部分の形状を丹念に研究し、この種の相互干渉があると高い音圧レベルの維持に必要な長く直線性に富んだ振幅は得られないということを確認しました。さらにディナウディオのトゥイーターには独自のマグナフラックス冷却システムが採用されています。ボイスコイルから発生した熱は、磁性流体を通じて磁気回路に拡散されます。マグネットはユニットの巨大なフロント・プレートにぴったりと接続され、そこから大量の熱を直接外部に放出することでヒートシンクの役割を果たすのです。またトゥイーターのリア・チェンバーにはシールドが施され、音響的なダンピングを行って共振を最小限に抑えるとともに背面からの反射による高域の歪みを回避しています。ディナウディオがつねにクールでいられるのはこういうわけです。たとえどんなに熱いソフトを持ってきたとしてもそれは変わりません。
ウーファー
ディナウディオのウーファーは、放射パターンの厳格なコントロールと軸外特性の目覚ましい改善に基づいて設計されています。
振動板には珪酸マグネシウム・ポリマー(MSP)を使用し、ロールオフのコントロールとカラレーションの低減に最適な形状のワンピース構成としています。振動板の表面には凹凸がなく、このため位相の乱れも極小に抑えられました。そしてにかわと強力な熱圧着でハイグレードなSBRエッジと結合することによって、優れたパワー・ハンドリングと半永久的な信頼性を得ています。
ディナウディオのウーファーはいずれもパワフルなデュアル・マグネット・システムによって90%の磁気効率を獲得しています。ベンテッド・ポールピース構造がさらに駆動系の冷却を確保。弾力に富んだフラット・スパイダー・ダンパーによってピストン運動に最適なコンプライアンスを保ち、大入力時にも最大限の機械的なコントロールを可能にしています。
ディナウディオのウーファーがアンプからの入力を正確にコントロールされた低音として即座に変換することができるのはだからです。高効率でダイナミズムに優れ、相互干渉や群遅延による歪みも際立って減少しています。
またソースに何を選ぼうとも、スピーカーのパワーを越えるものがあり得ないのも同様です。
ボイスコイル
振動系の質量をできるかぎり小さくするために、ディナウディオのボイスコイルはすべてピュア・アルミニウムでできています。巻き上げには特許ダイナコイル・テクニックです。このユニークな巻き方によって、軽量なアルミ・ボイスコイルは特殊な熱硬化プラスチックでコーティングされるのです。
次にコイルはコンパクトなワイヤーの硬質なマスに再形成されるまで圧縮伸長を繰り返す処理を施されます。こうして耐久性の高い安定したボイスコイルができあがります。歪みやもちろんスピーカーのボイスコイルとして一般的に付随するその他の問題も克服したコイルです。
磁気ギャップ内の巻線の密度が上がれば、同時にユニットの効率も上昇します。デュアル・マグネットはコイルの内側に配置され、磁気エネルギーの利用効率を最大限に高めています。これによって極めて大型のボイスコイルを使用することが可能です。世に知られたディナウディオのマグナム・ボイスコイル。このコイルがコーンを崩壊させずにリニアな動作を生み出すのです。
位相特性は滑らかで均一です。大口径ボイスコイルが最大限の効率をダイナミックスを実現し、振動板に最適なドライブを与えて能率のヘッドルームを十分に確保しながらごく微細な振動板のずれに対しても全面的なコントロールを行います。だからこそディナウディオが毎秒15,000回も人の耳を震わすことができるのです。
クロスオーバー・ネットワーク
カスタム・メイドのハンドセレクトされたポリプロピレン・コンデンサー。やはりカスタム・メイドのハイクオリティな空芯コイル。高度に適確な位相およびインピーダンス補正回路と先進のトゥイーター保護回路。全く独自の6dBディナウディオ・ネットワークが、リンギングのないパルス・レスポンスなど従来の設計では解決できなかった困難な問題を解消します。正確でダイナミック、音楽的で色づけのない音質をディナウディオが提供できる所以です。
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